シドニーは冬枯れのいい天気です。
ガソリン価格はリッター1ドル70。軽油は1ドル80を超えました。なぜか軽油の方が高いのがオーストラリアです。
仕事が忙しくてたまりません。まあ,それはいいことではありますが。
前回の続きですが,そう思うようになったきっかけがあります。
今から17年ほど前のことです。当時働いていたオークランドのホテルで、ホテル内には5つのキッチンがあったのですが,たまたま行った別のキッチンで、こんな光景を目撃しました。
明らかに見習いと思われる若いコックが,何かの料理に関することを料理長に質問していました。それに対して、料理長が丁寧に説明をしてあげていました。若いコックは、それに対してまた何か自分の考えを言っているようでした。
少し離れた場所からそれを見ていた私は,目からウロコぉ!...でした。
ああ,あんな風に懇切丁寧に教えてあげている...見習いの子も当然のように自分の意見を言って,親方もそれを聞いている...
...自分の板前修業とはいったいなんだったのだろう?
それ以来,いわゆる板前の世界のしきたりに、私は少し違和感を感じるようになりました。
別にそのしきたりが間違っているという意味ではなく,私はなじめない,という個人的な意見です。
そういうわけで、今の職場でもキッチンハンドに何か聞かれればできるだけ丁寧に説明してあげているつもりです。
ただ、彼らに、「こうしなさい」と言ったことに「はい」と返事をしてもらえないで,代わりに意見を言われたりすると,やっぱりムッとしてしまうんですこれが。
まだまだ修行が足りん!ということでしょうか。
仕事はまたちょっとした動きがあって,ランチ営業だけまた寿司バーに立っています。
忙しいです。キッチンの仕込みのほかに,寿司バーのそれもある程度はやらなくてはいけません。時間がいくらあっても足りませんです。
それはそうと、最近思うことといえば,ここシドニーでも、いわゆる板前の封建制というのがしっかりとあるんだなぁー...ということです。
先輩板前のいうことには基本的に絶対服従。納得いかなくても文句は言わず,「はい」と返事をして従う...仕事は自分で見て盗め、云々...と、まあそんなところです。
皆がそうというわけではありませんが,多くの板前さんがそう考えているように、私には思えます。かくいう私自身も、修業時代はまさにそのような世界で働いてきました。
しかし、不肖私はそのような考え方を異とするものであります。なんだか堅苦しい言い方になってしまいましたが,平たく言えば,私はそんな考えに賛成できません。
なぜかと言いますと、...この次でお願いします。
寿司バーから,キッチンに戻りました。
日本から来る予定の寿司職人は,予想通り未だにビザは下りていないのですが,キッチンの人が一人辞めて,そこに私が再び戻ることになり,とりあえずテンポラリーで別の寿司職人が今日から来られました。
正直言って、できることならもう少し寿司バーに立っていたかったです。でもまあ、そんなわがままを言うわけにもいかないし,半年ぶりに戻ったキッチンは少し新鮮でした。
前回書いた通り,「まあ,それもいだろう」という心境です。
寿司バーはお客様との会話や、常連さんに顔を知ってもらえて楽しかった反面,ものすごく忙しくて肉体的には大変ではありました。
キッチンではあくびもできるし屁もこける。そういた意味では確かに楽です。
お客様とダイレクトに接することができないのは寂しいですが,まあ,本業に戻ったことだし,新たな気持ちでがんばろうかと思っています。
昨日から寿司を握っています。初日の昨日は結構混んで大変でしたが、今日は余裕がありました。
肝心の寿司の出来ですが、巻物類は問題なし。握りも一応形だけはついていると思います。4日間特訓してよかったです。しかし、これからもっと質を上げていかねばなりません。味は問題ないです。シャリは、評価の高かった今までの職人のレシピをそのまま受け継いでいますし、ネタも上質の物を揃えています。
実をいいますと、寿司は以前からやりたかったのですが、こんな風にいきなり単独で寿司バーに立つことになるとは思いませんでした。
最初いわれた時は不安が半分、寿司が握れる!という喜びと期待が半分でした。でも月曜の夜には、心の中から不安はほとんど消えていました。
例によって、「自分なら大丈夫」という根拠のない自信です。
偉そうに済みません。
まあそれにしても、新しいことにチャレンジできるのは楽しいです。おまけに今までの、(一部は自分のオリジナルとはいえ)決まりきった料理を作るのに飽き飽きしていたところでしたし。
明日も握るぞぉぉ!手を洗ってから。
「水」です。例外はありますが、良質な水でないとどうしても美味しくできないものがあります。吸い物はその最たるものです。その他煮物などもそうですが、もっと基本的なもの、例えば出し汁、炊飯などは水の差がはっきり出ます。
私の働いている店は、幸いなことに料理には全て天然清水を使用することができます。料理の味は好きずきですが、御飯だけは自信を持ってうまいと言えます。コシヒカリを天然清水で、しかも強火のガス釜で大量に炊く、これはおよそ日本人なら絶対にうまいと言うと思います。
私はこの水の味に慣れてしまっているので、水道水がまずくてしょうがないです。オーストラリアに行ったら、少々値が張っても高性能な浄水器を買おうかと思っています。健康のことを考えても、水にはこだわっていきたいです。
は〜やくこいこい認可のお知らせ。
